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平成14年度ブドウ・ブドウ酒研究所
試験研究発表会
 ☆植物活性酸素(特殊肥料)を用いた試験栽培について
 栽培係 千葉典弘

 目的 主要品種である「清見種」及び「清舞種」の2品種において、植物活性酵素(特殊肥料)による、花震いの防止及び増収、高糖度などの品質向上。

 酵素散布区は収量、糖度、酸度全てにおいて若干の優位性が認められると思われるが、単年度だけでの試験では著しい効果は余り見受けられず、継続試験により植物活性機能の部分を見る事が出来ると思われる。
 
 ☆アメリカ産導入品種の育成調査と耐寒性試験
 栽培係 小木曽秀俊

 目的 アメリカから導入した品種について圃場での適性試験の実施。有望品種の小仕込み試験及び耐寒性試験の実施。

 39品種の育成及び耐寒性試験の結果、13品種が総合的評価が高かった。
 ☆白ワインの酸化・褐変試験について
 品質管理係 小椋奈緒美

 目的 どのような状態がワインにとって最も好ましくない環境かを再認識する。

 六ヵ月後の通常保存ワインと様々な環境での保存状態を比べた。見た目には、35℃、騒音・高温試験区が褐変し、日光のが極端に色が薄く、紫外線、蛍光灯、暗室のがやや薄かった。一般成分では保存環境の違いで、それほど変化は無かった。しかし、吸光度より、色の強度、色調、スペクトラムは明らかに異なり、褐変以外にも直射日光による品質の低下が測定された。
 ☆2002年産ワイン原料ブドウ及び製成酒について
 醸造係 大渕秀樹

 目的 天候との関係や果汁と製成酒の分析を行う事により作柄を総括する。

 「清舞種」は、5月の霜害により大きな被害が出た。「清見種」は、7月の日照不足で花ぶるいが生じたが、9月の好天で持ち直した。収量は昨年に比べ自社で80%程度だったが、糖度が高く酸が低かった事から、質の良い原料であった。清見は軽めで早くピークを迎えるタイプになるのではないか。清見種はフラボノイドの比が高く、山幸種は非フラボノイドの比が高かった。
 ☆クエブリのポリフェノールについて
 醸造係 山岸賢三

 目的 クエブリは赤ワインと同様、かもし仕込みであるのに加え、長い期間での果皮との接触がある特別な醸造法なので、通常の白ワインに比べ、ポリフェノール(特にフラボノイド化合物)の含有量が多いのではないかと考え、定量試験を行った。

 非フラボノイド量については大差が無かったものの、総フェノール量が通常の白ワインよりも2〜3倍近くある事から、赤ワイン(清見)には及ばないものの、クエブリには多くのフラボノイドが含まれていると言える。
 ☆ワインの品質形成と脂質成分に関する研究(帯畜大との共同研究)
 品質管理係 安井美裕

 目的 果汁やワイン中の脂肪酸成分の含量や組織を決定する品種特性や気候条件との関連をを更に明らかにすると共に、ワイン中の重要なアロマ成分である脂肪酸エチルエステル(FAEE)について、アルコール発酵過程での含量や組成変化を調べた。又、発酵条件の異なる場合での含有や組成の違いについて検討。

 果汁やワイン中の脂肪酸成分の含有や組織を決定する上で、最も重要な要因は品種特性であることが明らかになった。アルコール発酵過程でのFAEEの生成について検討したところ、カプリン酸エチルエステルなどの香気性の高いFAEEは発酵3日目以後急激に増加していった。
 又、発酵温度の異なる条件下で低温発酵によって香気性の高いFAEEの生成が促進される事が明らかになった。
 ☆醸造用ブドウ圧搾カスの機能性食品としての利用
 品質管理係 広瀬秀司

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