ゼロから始めた池田町の十勝ワインが、令和5年6月19日(月)に60周年を迎えました。
十勝ワインは、野山に自生していた山ブドウに着目したワイン造りから始まり、寒冷地に適したおいしいワインになる専用ブドウの開発を続け、現在でも品種改良を継続しています。
「清見」、「清舞」、「山幸」に続き、令和4年には赤ワイン用品種の「未来」、そして待望の白ワイン用品種の「銀河」を創出しました。「山幸」については国内醸造用ブドウ品種としては3番目、道内品種としては初めて国際ブドウ・ワイン機構(OIV)に登録され、国際的な知名度の向上が期待されるものとなりました。
北国の冷涼な気候で作られるブドウは総じて酸味の強いものとなります。酸味の強いブドウから造られるワインを中心に、ブランデーやスパークリングワイン、アイスワインなど、いろいろな酒類に挑戦しており、本年5月に広島県で開催された先進7か国首脳会議(G7広島サミット)の夕食会で「山幸アイスワイン」が提供されるという大変名誉な機会を頂きました。これらの酒類もまた、ブドウの酸味を利点とした酒類です。北国の冷涼な気候こそ十勝ワインにとってはかけがえのない財産だと言えます。
池田町をはじめとする全国各地の皆様に十勝ワインをご愛顧いただいて、はじめて研究やブドウ栽培、ワイン造りが継続できます。ゼロから始めた十勝ワインが、今日を迎えることができましたのは、十勝ワインを支え続けていただいた皆様のおかげです。心から感謝申し上げます。
今後も“あせらず あわてず あきらめず”の姿勢で「ワインづくり百年の大計」に向かって進んでいきます。
これからも変わらぬご愛顧をお願い致します。
池田町ブドウ・ブドウ酒研究所